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湾岸戦争後、中東は暫し「和平の時代」へと移行する。だがその陰で、新たな憎しみが蠢いていた。大地に沁み込んでいた「修羅の妄執」―。経済悪化の道を落ちて行くパレスチナ、戦禍の中、耐久生活を強いられるイラク、極寒の山岳に留められたクルド、そして空爆に晒されるアフガニスタン。変貌するアラブの現況とイスラム世界の抱える闇を、元カイロ駐在のワシントン特派員が解き明かす。

目次 ：第１章　ガザからの視点―植民地の病；第２章　湾岸の光芒―アラブ連帯の崩壊；第３章　くすぶる野望―イラクの戦後；第４章　境界の民族―クルド人の悲劇；第５章　イラスムと近代化―アルジェリアの実験；第６章　戦火の決算―あとがきに代えて

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