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21世紀早々、落語界を大激震が襲う。当代随一の人気を誇る、古今亭志ん朝の早すぎる死だ(2001年10月)。志ん朝の死は、落語界の先行きに暗い影を落としたはずだった。しかし、落語界はそこから奇跡的に巻き返す。様々な人々の尽力により「落語ブーム」という言葉がたびたびメディアに躍るようになる。落語界が一丸となって「志ん朝の死」という悲劇を乗り越える中で「落語ブーム」が訪れ、それが今の活況に結びついている。いわば、「すべては志ん朝の死から始まった」のだ。本書は、「志ん朝の死」で幕を開けた21世紀の落語界の現在に至るまでの出来事を、落語ファンとして客席に足を運び続けた立場から振り返り、落語史の折り返し地点とも言える「激動の時代」の記録を後世に伝えるために書かれたものである。
目次 :すべては志ん朝の死から始まった;21世紀の「談志全盛期」の始まり;小朝が動いた―2003年「六人の会」旗揚げ;昇太も動いた―2004年「SWA」旗揚げ;2005年の落語ブーム―立川談春・タイガー&ドラゴン;「旬の演者」を紹介するガイドブックがなぜない?―市馬・喜多八・文左衛門・立川流四天王;若手の大躍進―喬太郎・白酒・一之輔・こしら;談志が死んだ;圓楽党と「七代目圓生問題」;柳家小三治が小さんを継がなかった理由;「二ツ目ブーム」の源流―白酒(喜助)・三三;プチ落語ブーム―『昭和元禄落語心中』・シブラク・成金;その後の立川流;落語界の未来予想図
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