この商品の詳細
- 出版社
- ヘウレーカ
- 出版社シリーズ
- ISBN
- 4909753267
- サイズ
- 単行本
- 発売年月日
- 2026年02月01日
この商品の紹介
移民・難民をめぐる問題を、社会のあり方を問う根源的な問いと捉え、アートがそれにどう応答しうるかを多角的に探る論集。
第Ⅰ部「アートの実践と倫理」では、アートが世界に介入することの意味を問い、表現と倫理、実践と責任はいかに交差するのかを検討する。当事者との協働を通じて制度の外部に連帯を築き、不可視化された声を可視化してきた各地のコレクティブやプロジェクトの紹介、美術館という制度の暴力性への批判、移民に依存する社会構造の検証、政治的実践としての表現などの論考を通じ、アートは単なる鑑賞対象を超え、生や倫理に触れる営みとなることが明らかにされる。
第Ⅱ部「周縁からの美術史」は、移民や難民がいかに表象され、あるいは不可視化されてきたのかを、美術史の視点から問い直す。近年のトランスナショナルな視座やディアスポラ研究の潮流を踏まえつつ、19世紀フランスから現代日本までを射程に、帝国主義、亡命、周縁的実践などを扱う諸論考が、美術史の枠組みそのものの再検討を試みる。そこでは、「異質」が芸術実践にもたらす緊張と創造性、そして歴史から消去されてきた表象の力が再発見されていく。
第Ⅲ部「移民・難民をめぐる感性の政治」では、制度的なカテゴリーの手前、あるいはそこからこぼれ落ちる身体の記憶や感情、経験に焦点を当てる。映像や語り、哲学的思考、制度批判的美学、さらにはAIをめぐる実践までを視野に入れながら、移動の時代において、移民・難民の声なき声がいかに芸術を通じて立ち上がるのかを探究する。
移民・難民・アート/単行本