この商品の詳細
- 出版社
- ヘソノオ・パブリッシング
- 出版社シリーズ
- ISBN
- 4991122521
- サイズ
- 単行本
- 発売年月日
- 2025年09月01日
この商品の紹介
昭和時代に卓越した英語力で大リーグ要人と友好関係を築き日本プロ野球の発展に尽くした一人の歯科医師の物語。錚々たるレジェンド達が登場する一大野球史!今里の寄贈品を保管する米野球殿堂博物館に現地取材敢行!
終戦まもない頃、兵庫県の小さな田舎町・西脇で、夜ごと進駐軍向けの短波ラジオの大リーグ中継に耳を澄まし、固唾を呑んで試合のスコアを記していたひとりの歯科医師がいました。
ゲームの詳細について各球団にエアメールでの問い合わせを繰り返すうちに、その名は大リーグ関係者の間に広まって行きました。彼らから“世界一のベースボール・ファン” “ドクター・イマザト”と愛され、戦後の日米野球界に橋を架けた男、今里純。
昭和の時代、今を時めく大谷翔平はもちろん、まだ野茂英雄もイチローも松井秀喜もMLBで活躍していなかった頃に、いち大リーグファンの枠を超えて、日米野球界を結び付ける重要な役割を一手に担っていたのが今里純その人です。
★米大リーグコミッショナー、フォード・フリックと文通
★日米野球で来日したチームの通訳を務める
★来日したセントルイス・カージナルスの試合に際し米ラジオ局からのインタビューを受けウィットに富んだ英語力を披露、特別番組で紹介される
★デトロイト・タイガースと阪神タイガースの提携に尽力
★『テッド・ウィリアムスの打撃論』を独自に翻訳し野村克也、山内一弘ら大物選手に参考資料として無償で送る
★西脇市の今里家には吉田義男や村山実、また西脇出身の鈴木啓示らが頻繁に訪れ、最新の大リーグ事情を今里から聞き出し野球論を闘わせていた
★米大リーグの野球協約や球団経営を詳細に研究、プロ野球コミッショナーの相談役でもあった
詳細は本の中でたっぷりとご紹介していますが、これらは今里純と米大リーグ、日本プロ野球界との関係の深さを示すエピソードのごく一部でしかありません。
今年7月27日、イチロー氏の米野球殿堂入り式典が現地・クーパーズタウンで行われました。日本人プレーヤーとして、アジア人プレーヤーとしての同殿堂入りは史上初となる、正に偉大な快挙です。
プレーヤーではありませんが、映えあるクーパーズタウンの野球殿堂博物館館内にその功績が讃えられ資料が飾られた日本人がいます。今里純は、丹念に彼が記したスコアブックが“Jun Imazato Collection”として同博物館に大切に保管され、かつて展示もされていた時期がある程の人物なのです。
戦後のMLBとNPBを繋いだ今里純の、この歴史的な価値を備える物語をより深く掘り下げ、広く野球ファンに伝えるべく、取材の渡航費と印刷代の一部のご支援をお願いし、今年1~2月にはクラウドファンディングを実施、4月16日と17日の2日間、米野球殿堂博物館に現地取材を敢行しました。貴重な取材の成果も本書に盛り込んであります!
ベースボールと野球を繋いだ男/単行本