はだしのゲン ＜全7巻セット＞

はだしのゲンは、中沢啓治の青年コミック。全7巻。その後も、新日本出版などで続編が連載される他、多数の出版社から単行本化された。著者自身の原爆体験をもとに描かれたコミック。広島市に住む国民学校2年制の主人公「中岡元」は5人家族。父の反戦思想が原因で、周囲から「非国民」扱いされ嫌がらせを受けたり、原爆投下で家族を亡くしながらも、生き残った母と戦中戦後の混乱期を必死に生き抜こうとする姿が描かれている。原爆が落ちた瞬間や被爆者を看護する様子を通して、原爆の悲惨さを訴えている「反核・反戦」の物語。1978年からは英語を初め、ロシア語、フランス語などに翻訳された。現在20カ国語で出版されており、アメリカでは学校の教材として使用している学校もある。2004年、アングレーム国際マンガ祭環境保護に関する最優秀コミック賞を受賞。1976年から79年までに計3回、実写映画化。1983年には劇場アニメーション化、2007年にはテレビドラマ化された。また、毎日映画コンクール大藤信郎賞、日本PTA全国協議会推薦、優秀映画鑑賞会推薦、文部省推薦を受けている。