煮ても焼いてもうまい人 （文庫）の通販ならネットオフ！

私、立川談四楼の前座名は寸志であった。祝儀袋などに書く、あの「寸志」である。談志はカネにうるさい。祝儀、不祝儀の際にもカネを出したくない。で、私を帯同する。私は受付で「談志からの寸志であります」と宣言し、もろもろの雑事を手伝うのだ。談志は「寸志」という名の私を労働力として提供したのである。まったくあきれるほど素晴らしい手を考え出したと感心するのだ。

目次 ：第１章　立川談志は煮ても焼いても食えない（談志が推薦する映画はなぜか、みーんなコケる；この酒浸りの暮らしを緩慢自殺と言わずして何と言おう　ほか）；第２章　奇人、変人、まっとうな男たち（「ヨカッタヨ、ウマクナルヨ」にルーキーは救われる；ヨイショはされる身になり丁寧に　ほか）；第３章　世の中眺めてみれば、かくも面白き人間模様（アル中からの生還者、神田愛山；紙切り、林家正楽のシャレた形見分けのはなし　ほか）；第４章　われ、酒と旅と食い物をこよなく愛す（ナイジェリアの税関職員はシャレのわかる粋な男だった；ブラジル国民はワールドカップに夢中だった　ほか）；第５章　世相巷談、泣いたり、笑ったり、怒ったり（げに恐ろしき“結婚疲労宴”；「才色兼備の店」とは何か？　ほか）

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