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独特の映像世界と奇抜なストーリーで、観客に圧倒的な支持を得てきた鬼才、テリー・ギリアム監督。しかし観客には受けても、製作者サイドとは度々トラブルを起こし、「バロン」の興行的失敗をきっかけにハリウッドから追放されてしまった。そんなギリアムがヨーロッパで撮ることになった新作映画の製作準備段階から、この企画が頓挫し、崩壊するまでを追った切なくも興味深いドキュメンタリー。映画製作の希望と脆さを描ききった見事なドラマに仕上がっている。最近、ギリアム監督は「ドン・キホーテ」の再製作を決心したという。本作が新たな「ドン・キホーテ」の壮大な予告編になる時が来るのを待ちたい。

あらすじ ：１９９９年、テリ－・ギリアムの壮大な新作の企画が始動した。新作のタイトルは「Ｔｈｅ　Ｍａｎ　Ｗｈｏ　Ｋｉｌｌｅｄ　Ｄｏｎ　Ｑｕｉｘｏｔｅ」。主演にはジョニ－・デップ。共演者は、仏の名優ジャン・ロシュフォール、ヴァネッサ・パラディなど。製作開始間際、出資者が撤退。そして２０００年６月、いよいよ製作が開始された。だが、ここからが本格的な悪夢の始まりだった…。これはかのオーソン・ウェルズでさえ製作を断念したというドン・キホーテの呪いなのか？

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