ヴァンドーム

7年間のブランクはあったが、52年に結成されて以来37年にも渡る活動を続けているのは驚異的で、55年にドラムが交替して以来の4人の結束も固い。この5作品は60年代中盤の円熟したプレイを聞かせてくれるが、それぞれコンセプトが異なるので大変興味深い。MJQの持ち味を十分生かしたアルメイダとの共演が最も古く、続くガーシュインのオペラは多くのジャズメンが取り上げているが出色はこれ。ルイスの編曲力を認識できるのが「ダイアローグ」でこのコンセプトは最新盤「スリー・ウインドウズ」にも生かされている。カーネギーでのライブのブルース・プレイと、スイングル・シンガーズとのバロックは、MJQの幅を再認識させてくれる。